http://www.st-architect.com
気楽に考え続ける
先日テレビで「空き家」を扱った番組が放映されていて見ていました。今後生じる空き家やそれに関連した問題を取材しているのですが、それに対する番組内でのコメントは立場の違う専門家が「全員町中に住まないとダメだ!」という強い主張ばかりで・・・ある一側面を切り取るとそうだと思うのですが、なんか踏ん切りが付かないような・・・以前ある方と話していたら、「日本の企業は5カ年計画とか中長期計画を立てるが、それの前提となっている社会状況が変化しているのに、それを守ろうとする。朝令暮改でも良いのに。もっと世の中がカオス的になっているのだから、状況に応じてカオスの縁を泳ぐべき」という趣旨を言っていました。これは「その都度、常に考え続ける」という事だと思います。最後にデーブスペクターさんが「住めば都はるみ」とダジャレを言っていましたが、それぐらいの心持ちで色々な方策を考え続けるのもあって良いと思います。

JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン
いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
名刺のデザイン
最近名刺をデザインしました。

HPを作成してくれたノガンさんと「あーでもない。
こーでもない」とディスカッションしながら作り上
げた名刺です。せっかく作るのだから「今までにない
名刺」がいいね!という事で名刺の体裁(ルール)を
保った上で

「従来の名刺では解決できない問題を解決する」

事を目指しました。


2.jpg

名刺を貰った後に社内などで「○○さんに連絡
取って」と頂いた名刺を他の人に渡す機会ない
でしょうか?

その時コピー機がなくて、折角頂いた名刺を
他の人に渡してでも戻ってこなく自分が連絡を
取りたいときに困る・・・


3.jpg


この名刺は表と裏のデザインは青と白で反転して
いますが、基本的には同じ文字情報が書いてあります。
そして表と裏は右下の切れ込み部分から

「剥がせる仕組み」になっています。

つまり「1枚の名刺が2枚の名刺」に分裂する。

こだわりは・・・
1枚が2枚に分かれても名刺と同じサイズ。
紙の厚みも名刺の厚みとして違和感がない。
そして丸まらない紙質の選択です。


1.jpg



名刺という既成のルールとあるべき姿を保ちつつ
今までにない柔軟な発想で新しい価値を作り出す
という点、最近実践している建築の作り方と同じ
で楽しんで作れました。

ちなみに従来の名刺業者では作成できず
「あたりくじ」の業者で名刺を作成しています。

お渡しした人からは「あたり、はずれ」が書いて
あったり、何かミニ情報があると良いね!という
言葉を頂きますが、そのように

「物を媒介としたコミュニケーション」

までデザインによって昇華しているのが
今回最も良かった点かと思います。

デザイン協力:ノガン
HP:http://nogan.jp/


 
続きを読む >>
いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
デザインって
最近レクチャーをする機会もあったので、自分が意識している事を話そうと思います。

最近は「見たことないものをデザインする」を意識しています。
ここで重要なのは「見たことない」という言葉です。
「見たことない」という言葉には、

1.「本当に見たことなかった。現実に今まで無かった」だから「見たことない」
2.「実はあるのに見たくなかった。見せてほしくなかった」だから「見たことない」
3.「実はあるのに見えない」だから「見たことない」

などなど、様々な理由があります。

僕は1というよりも2とか3などを意識してデザインできればと思っています。
1を理由にした場合でも「既視感がない」という事が最大の理由にならないように注意します。
非常にわかりにくい話ですが・・・でもデザインって
ただ「見えないものを見えるようにする」だけではダメだとおもいます。
続きを読む >>
いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
最近の仕事と気になっている事
最近、同じ用途の建物ですが規模の大きく異なるものを設計しています。もちろん予算も全然違うので、人によっては「考え方も異なるんじゃないですか?」と聞かれたりするんですが、不思議と僕たちの中では全然区別が無い状態です。僕たちのチームでは「Quality of life」と呼んでますが、「人間らしい生活、生活全般の質を高めるにはどうしたら良いのか?」という事を最近のテーマにしています。規模が大きいものでは、その規模のメリットを生かしてQOLを高める作りを、そして規模の小さいものでは敢えて挑戦的な事に取り組んで本質的な生活というものを見直してみる。世の中の価値観が変わりつつある時代だからこそ、出来る事かもしれないですね。規模の小さな物に関しては近々HPでも掲載できるかとおもいますので、ご覧になった方は屈託ないご意見を頂けますと嬉しいです。
いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
10年
今日知ったのですが、林昌二さんが亡くなりました。直接のご縁は、ちょうど10年前。大学院の卒業制作のゲスト審査員として製作物を見て頂きました。林さんの生い立ちや苦労を知らずに、当時とても生意気な事を言っていた自分。ただ提案の考えに対して林さんは何も言わずにただ一言。「きちんとした図面が描けるようになりなさい」この10年間は何かその一言に食らい付いて学んで来た気がします。ご夫妻の教えは書籍など間接的な形でしか受ける事は出来ませんでしたが、本当に心の師として感謝しています。もう10年か・・・心よりご冥福をお祈りします。

いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
1%
最近ある業種のインテリアの設計をしています。いままで建築家の人がデザインした事ってあまり無いんじゃないかな?っと思います。コマーシャルな部分が重要な業種であるので、デザインなんて見向きもされないのが常識だったと思いますが、結構良いものが出来そうです。箱根プリンスを設計した建築家の村野藤吾の「99%施主、1%建築家」の一言じゃないですが、要望の奥底へ分け入ると、わずかにデザインにつながる道があるのを発見している。そのさりげないデザインが店舗の魅力アップやコマーシャルな部分につながる。そんな仕事をしている気がします。
いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
無限の思考
 「建築家の人って建物を考えるとき、どんな風にするんですか?」たまに聞かれて困ります。「大きい事と小さい事を同時に考えていて、ある一瞬にポっと降りてくるんです」なんて言うもんなら、相手は「キョトン」としてしまいます。そんな風に自分の頭の思考を客観的に第3者に伝えると


つくづく変わった能力を必要とした仕事をしているな〜と実感します。10ヶ月になる娘が玩具で遊んでいるのを見ながら自分の幼少期を思い返すと、何か答えが見えたような気がします。子供時代にあまり玩具を買ってもらえなかったので、よく道路に蝋石で線路を描いては空想の中で電車を走らせていました。


頭の中で空想して、走らせて、また描いて・・・と、やっていることは子供時代も今も全く同じ。あの頃と同じように頭の中から生まれるものは無限に広がっています。そう考えると特定の遊び方しか出来ない玩具によって無限にある可能性を、特定の遊び方(=思考)に限定しまう事が非常に怖いと感じました。


いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
共感と余白をつくる

メーカーのAさんとコミュニティーと建築に関して話しました。最近本当に実感するのですが全く建築に関係ないと言っている人の方が、本質をついている事を話してくれる。だからお会いして話すといつも勉強になります。コミュニティも建築も最後は人。


「それらを取りまとめ、デザインする人にどれだけ共感できるか。だから鹿内さんのやっている何か分からないけど良いと素人の人に感じさせる建築、それを作る事は今後もなくならない王道なんですよ」と言われてしまうと、「がんばります!」って思います。


その話をして「共感を共感で終わらせない」事が大切だと思いました。僕の手を離れて共感した人が共感を実践していく。その為の余白を作る。それが仕事なのかな〜とも思っています。

いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
違った視点をあたえる

好きな映画に「ルパン三世 カリオストロの城」があります。最後の銭形警部のセリフが好きな男性諸君も多いのではないでしょうか?製作にあたって「ルパン三世ファンクラブ」会報誌に宛てた「ルパン・ファンへ」という宮崎駿の小文がありますので引用してみたいと思います。


『バカ騒ぎをやって笑わせてくれるルパンは、彼の光(機能)を支えている影ともいうべき真情が垣間見えた時、初めて魅力ある人物として理解出来ます』その行動原理は「金・宝石・女」といった表層的なものでなく、心の底には、人間を窒息させる社会のカラクリへの怒りが渦巻いている。


ルパンは心の虚妄を埋めようと行動に駆り立てられます。自分の存在を意味する物にしてくれる闘い。その闘いに自分を導いてくれる人の出会いをルパンは渇望している。ルパンはひとりの少女のために全力で闘います。けれども、ひとりの少女の重ささえ背負いきれないダメな自分も知っています。


心だけ盗ってそのくせ未練は山ほどかかえこんで、それを皮肉なひょうきんに隠して去っていく。去っていかざるを得ない男。それがルパン三世です』従来のルパン像を覆し、成熟したルパンを提示するのが宮崎駿の意図でした。この違った視点を与える問題設定。勉強になります。出典:宮崎駿全集 叶精二著


いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
審査講評を読んで
 昨日、上州富岡駅舎設計提案競技の審査講評が出ました。コンペに取り組む前から難しいと思っていましたが、やはり建築を取り巻く状況は難しいと改めて感じました。でも審査委員長である隈さんのコメントは、私達のような若手建築家たちに現実を突きつけ、そして叱咤激励をし、強い奮起を促すメッセージであったと思います。SUSというアルミメーカーの広報誌であるecoms33号での内藤廣さんのインタビューと合わせて読むと、更にその思いが強くなります。読む機会があれば是非読んでみてください。
ところで、審査講評も出たので今回のコンペに関して自分なりに整理をしたいと思います。
今回はコンペに参加するにあたり富岡に宿泊をしました。富岡製糸場の世界遺産登録と共に富岡を滞在型の町に変えていきたいという方針が打ち出されていたからです。富岡製糸場の周辺は歓楽街で、かつての企業城下町の繁栄を物語っていましたが、個人的な意見ですが「これは難しいな」と感じました。まず東京から新幹線で2時間という距離。伊香保、草津、軽井沢など近隣には富岡よりも魅力的な滞在型のコンテンツを持った地域がある事。富岡製糸場が世界遺産に登録されても、最終目的地としてではなく通過点になってしまうのではないか・・・そのような恐れを感じました。そのように考えると世界遺産登録は富岡の町の根本的な問題解決にはならないのではないかとも思え、もう少し広域的な視点、産業創出的な視点を持たないと町は衰退の一途をたどってしまうと個人的には思います。そこで「糸」というものをキーワードにしました。「養蚕」「製糸」「織物」といった絹を取り巻く文化は桐生など群馬一体に分布しており、富岡だけにとどまらずに、魅力を周辺地域に波及させる事が必要と考えたからです。
現実的な諸問題を解決した上で「どこまで色々な事に広げられるか」これも無形の物を創造し、提供する建築家の重要な役割であります。またコンペがんばります!
いま考えている事 comments(0) trackbacks(0)
| 1/2 | >>